HOME > ニュースページ > 環境問題 > 詳細

EU 最も厳しい玩具安全法施行

2011年07月27日

 

【新唐人日本2011年7月28日付ニュース】7月20日、有史以来最も厳しいといわれる“欧州連合(EU)玩具安全新指令”が正式施行されました。EU市場に輸出される玩具は厳しい安全とリスク評価を受けます。倒産が相次ぐ中、中国の玩具業者の生き残りがさらに厳しくなりそうです。 

この新指令はEUの27の加盟国で実施され、7月20日より、玩具の合格評定手順がさらに厳しくなったほか、トレーサビリティも求められます。違反者には罰金、製品の回収などの処分が課され、場合によっては刑事責任も追究されます。
 
EUは中国玩具の最大輸出市場です。新指令により、中国の玩具メーカーは大きなダメージを受けると見られています。
 
最近、深セン市東莞では、多くの企業が倒産。かつて世界第2位の玩具メーカーとして、業績も上々だった韓国資本の“素芸”も倒産。多くの製造業が倒産した2008年の金融危機も乗り越えてきましたが、今年突然倒産。中国産玩具企業の生き残りの厳しさを示唆してくれました。
 
中国のほかの製造業同様、玩具メーカーも人件費やコストの上昇、融資難、海外受注の激減などの問題に直面しています。EUの新指令により、玩具メーカーの製造コストは2割以上増加すると予測されています。
 
報道によると、中国企業の倒産は雪だるま式に増え、2008年の世界金融危機のときをも上回っています。
 
一方、中国の玩具メーカーの生き残りの厳しさにも原因があります。
 
2007年8月、アメリカで中国製玩具から高濃度の鉛や水銀、カドミウムなどの重金属が検出され、リコール。この事件は世界中に衝撃を与え、たちまち各国ではメイドインチャイナに反対する動きが現れ、消費者の目線は中国製以外の製品に移り始めました。
 
ほかにも、中国製の児童用レインコートからも重金属が検出され、パズルマットからは発がん性物質が検出されました。昨年12月、フランスとベルギーではホルムアミド含有の中国製パズルマットが発見され、販売禁止令が出されました。
 
新指令では、使用制限重金属が8種から19種に増え、66種の過敏性香料が明確に使用制限され、うち55種は使用禁止と定められました。また、生育に影響を与え、発がん性や遺伝子突然変異などを招く化学物質の使用も禁止されています。
 
新唐人テレビがお伝えしました。

トップページへ